院長のブログ

緩和ケア研修会を受講してきました

3月10日、11日の二日間、大阪市立大学医学部付属病院主催の緩和ケア研修会を受講してきました。

がん患者さんは、がん自体の症状のほかに、痛み、倦怠感などのさまざまな身体的な症状や、落ち込み、悲しみなどの精神的な苦痛を経験します。「緩和ケア」は、がんと診断されたときから行う、身体的・精神的な苦痛をやわらげるためのケアのことです。

患者さんにガンであることをつたえなくてはならないとき、
どのように話し始めたらいいのか?
患者さんは私の言葉を冷静におちついてきいてくれているか?
私の言葉がつたないがゆえに、取り乱したり、間違って理解していないだろうか?
すぐではないにしても、ゆっくり受け入れてくれ、治療に対して前向きに一緒に取り組んでくれるだろうか?

いろいろなことを頭の中に用意しながら、伝えるようにしています。
それでも患者さん、そして家族の方の思いはなかなか推し量ることはできません。

今回の、緩和ケア研修は、医学的な緩和ケアの知識だけではなく、受講者が、医師役・患者役にわかれて、ガンであることを伝える練習、そして伝えられたことを経験するロールプレイなどをおこないました。そのほかにも、ガンの痛みに対して麻薬を開始するときの伝え方なども学んできました。

私自身、日々おこなっている在宅診療の中で、多くの末期がん患者さんをご自宅にうかがって診療させていただいています。
どのような検査をおこなうかとか、どのような治療を行うかなどは、信頼していただいている医師である以上、責任をもって勉強し、全力で取り組んでいます。

その中での末期がん患者さんとの会話はとても大事な時間と思っています。私の発する言葉の一つ一つが患者さんやその家族にとってどれだけ重要なことかも私自身理解しています。

患者さんを苦しみ痛みがほとんどなく看取ることができたとき、「先生に人生の最期を看取ってもらえて本当によかったです。主人も幸せでした。ありがとうございました」
と患者さん家族から伝えていただいたとき、この仕事をしていて本当に良かったと思える瞬間でもあり、患者さんから人生を学ばせていただいた瞬間でもあります。

今回の研修は、明日からの在宅診療において、もう一度初心に戻ることができた研修会でした。
すこしでも信頼してもらえるかかりつけ医をめざして精進しようとおもいます。